2011年8月21日日曜日

【書籍】日本で一番社員満足度が高い会社の非常識な働き方

EC studioさんのキャンペーンで頂きました。

日本でいちばん社員満足度が高い会社の非常識な働き方
著:EC studio代表 山本 敏行


■ 知らない人のために「ECスタジオ」とは?
大阪府吹田市にある、社員数40名ほどの会社。
中小企業のIT経営を支援するサービスを数々展開。そのほかユニークな社内制度や営業方法でWBS(ワールドビジネスサテライト)に取り上げられたり、組織診断の「Employee Motivation Survey」で2年連続日本一になるなど。


では本題。
この本というかメディアとかでもいちばん分かりやすくて注目されてそうな部分。

■ ユニークな社内制度やスタイル・考え方(それぞれ一部抜粋)
【スタイル・考え方】
  • 顧客に合わない&電話を受けない
  • お客様は神様ではない
  • 女性社員が働きやすい職場を作る
  • マズローの欲求5段階説に基づく


【社内制度】
  • ゴーホーム制度
  • ノートーク制度
  • バースデー制度
  • 遣唐使制度

これらの制度や営業スタイルは生まれた背景には、ECスタジオ(山本社長)にさまざまな困難があったわけです。


■ 会社の業績は絶好調。しかし同時にどん底が忍び寄っていた。
山本社長が起業し、ある程度上手く行きつつも
仕事が多い→儲かる→忙しくてもみんな幸せなはず!・・・と思っていた図式が成立せず、スタートアップメンバーがどんどん辞めていって顧客へのサポートが悪くなりクレーム増える、という悪循環が生まれ、危険な状況に陥ったそうです。


■「いい会社にしたい・・・!」崖っぷちの状況で下した決断と行動
1000人の社長へ教えを請う。これ凄いと思います。相当本気で謙虚にならないととてもじゃないけどできない。
これにより、上手く行っている会社に共通点がある事に気付き、そこから、しないこと14か条、社員第一主義、効率化を進めるための徹底検証などなど行動に変化が現れ、好循環が発生したそうで、詳しくは本を読んでいただければと思います。


■ 「変わった制度」はツール。そのツールを使う「目的」という軸がブレてないから上手く行った(それだけじゃないと思いますが・・・)
「ユニークだから」とか「他社もやってるから」という安直な理由で制度を設けたところで、その制度を実際に使う従業員のニーズや気持ちとマッチしていなければ定着しない。制度と同様に「ツール」は人を助けてくれません。ツールを使いこなす「人」が人を助けるのであって、どこまで行っても人を助けてくれるのは人なんですよね。タイガーウッズと同じゴルフクラブを買ってもタイガーと同じスコアは出せないように。

巷に溢れる本に書かれている「成功体験」を分解すると、たいてい似たような図式に行きつくんじゃないかいな~とは思いますが、実現させるのはそんな単純な話じゃない。その辺の、山本社長の汗臭さを感じる素敵な一冊だと思います。